ローカルのものと縁ある土地のもの

香川県産コスモファームの野菜セットを横浜のスーパーで見つけたので、買って帰る。翌日のお昼に食べよう。一人ランチは冷蔵庫に残っている前日のおかずを順に出して終了としてしまうところ、この日はカラフルなサラダを自分のために用意するのだ。
野菜セットには数種類のレタスやラディキオがたっぷり、エディブルフラワーまで入っている。洗ってちぎって、オリーブオイルと塩胡椒だけで和える。
普段は生野菜をお皿に盛り付けてからオイルやドレッシングをあとがけにしてしまう。洗い物がひとつ増えるのを億劫に感じてしまうのだ。でも大きめのボウルで先に和えておくほうが、断然おいしい。せっかくの材料をおいしく食べようと思うと、作業も変わる。
家族が苦手なフルーツ入りサラダにしよう。ジューシーなポンカン、薄皮を剥いて入れる。

盛り付けて思わず呟く。「なにこれ、かわいい!」たった一人でも、サラダだけでも、ちゃんと声に出して盛り上がる。グリーン・赤紫・オレンジ・黄色。植物を育てるのがとことん苦手なのに、エディブルフラワーを植えてみたい欲がムクムクと湧いてきた。

合わせたのはミモレチーズ。チーズはどんな種類でも、ブロックで買って、小さめチャンクに割って食べたい。日常的にあるわけではなく、たまのお買い得品に出会えたタイミングで買ってくるくらい。だから特別感がある。
肝心の野菜は歯ごたえ良く、青臭さもなく、とてもおいしかった。ひとつ、お気に入りの農園ができた。香川県コスモファーム。覚えておこう。

今、私が住んでいるのは横浜。スーパーで買い物をする時、全国の生産物から選ぶなら神奈川県産のものを手に取ることが多い。牛乳や豆腐や卵、肉魚。いわゆる地産地消である。
でも香川県産のものを近所で見つけると、買わなくちゃと謎の使命感を覚える。実家が香川県だから。私自身は2年しか住んだことがなくても、毎年帰省する讃岐は大事に思っている。
そしてティーン時代を全て過ごしたアメリカのものも、思い入れがあってたまに買う。オートミールやピーナッツバター、スパイスミックス。思い出ほどおいしく感じないことも多々あるのだけど、食べながら歩んできた道を確かめている。
大人になってから住んだスウェーデンで覚えたおいしさは、製品を買って懐かしむより、再現して思い出している。スイーツや、テーブル上の空気感など。
ローカルのものと、ゆかりのある土地や旅で訪れて温かな思い出ができた土地のもの。どれもありがたくいただくのが、今の私にとっての自然な暮らし方だ。